船に揺られているような感覚.
ハイドロ時代のシトロエンの乗り心地を例えるときによく使う表現です.
ハイドロではない今のシトロエン、どんな感覚だったのかといえば、
ところどころで船が波を越えるときのような感覚を味わうことができました.
全体的にまろやかではあるのですが、上下のうねりが収まらない前に次のうねりを迎えると、昔の日本車のように頭が揺すられます.
最近のクルマに有りがちな、下からのコツコツ感がないのはさすがです。
ただS124で柔らかい乗り心地を知ってしまっているので、そこまで感動することはありません.
S124は柔らかいのですが、うねりが続いてもしっかり収束します.
ざらついて路面では結構ロードノイズを拾います.
ガソリンエンジンということもあり、S124のディーゼルと比べると、かなり賑やかに感じます.
エンジンはとても元気で、登坂が長く続いてもS124のように息切れしません.
1500回転から最大トルクを発生することもあり、3気筒1200ccとは思えない元気な走りです.
本線接続のランプでタイヤグリップに任せて荷重をかけて曲がってみると、車体の傾きがほぼなく、フラットを維持し続けます.
柔らかいはずのサスが、腰砕けになることもなく非常に粘ります.
ただ、限界が突然やってきそうという怖さもあります.
同じことをS124でやると、外側のサスがかなり沈み込むものの、リニアに限界を感じることができるという点では、S124の方が安心です.
今回のシトロエンの目玉は、コンフォートシート.
従来比で15ミリほどクッション厚を増したものです.
硬すぎず柔らかすぎずで、ランバーサポートが腰を保護してくれます.
ランバーサポートを感じることがないS124と比べると、自分の体型ではCITROENシートが合ってます.
新旧、二台のクルマを比較してみると、改めて感じるS124の作り込みの良さです.
安全装置が充実している最新のクルマの方が数値評価はよいのでしょうが、ほぼ同じ車幅にも関わらず、S124の方が広く感じ、見切りの良さも旧車の方に軍配が上がります.
エンジンフィールも旧車の方がなめらかです.
クルマの性格が全く違うので比較するものではないのですが、官能的には全く違う乗り物です.
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