初期不良点検の代車はプジョー208だった.
新型だったら良かったのだが2018年モデルのsignatureグレード.
色使いのせいかなんとなくマツダ2に似ている.
代車というのは次の買い替えのプロモーションにもなるのだから、新型かつワンクラス上のクルマを当てた方がいいと思うのだけど今回の代車はその真逆だった.
せめてシトロエンの代車を期待していただけに一気に気持ちが落ち込んだ瞬間だった.
まあ人生初のプジョーに乗れると割り切って富士五湖ドライブに行くことにした.
乗り込んでシートをあわせてみたが、まったくドライブポジションが決まらない.
プジョー車の小径ハンドルのせいで、ハンドルの縁がコックピットを隠している.
シトロエンのコンフォートシートに体が慣れてしまったせいで、プジョーの小ぶりなシートがとても頼りなく感じた.
腰痛持ちの自分はランバーサポートが心地よいシトロエンシートがあっているのだが、プジョーのそれはランバーサポートがないに等しい.
営業マンの目が気になったのでポジションが決まらないまま出庫することになったのだが、小径ハンドルのせいかとてもハンドルが重たく感じる.
決して悪くない国道を走っているのに、路面の凹凸をよく拾っている.
腰に悪いなあと思いながら、どこかで感じた乗り心地を思い出した.
W124の修理中にレンタカーで何度も借りたアクアやフィットに似ている.
シトロエンC3を試乗したときは、これがBセグメントなのかと驚かされた.
シトロエンC3が異常なのであって、プジョー208は典型的なBセグメント車の乗り心地なのだろう.
あれこのクルマ、4気筒?と思わせたのは、1800回転付近でC3が発生していた振動がなかったから.
あれこのAT、5速?と思わせたのは、C3ならとっくに6速に入っている速度・回転でも5速のままだったから.
208は2000回転を余裕で越えないと6速に入らなかったが、C3は2000回転行くか行かないかの早いタイミングで6速に入っている.
C3より良かったのは、ブレーキフィールと見切り.
C3のカックンブレーキは今でも扱いに気を使うが208は普通に踏めた.
Aピラー下の小窓が大きいせいか、208の方が見切りがよかった.
ブレーキペダルを戻すときのクリック感が208にもあり、これはプジョーシトロエン車の共通の悪い癖なのかもしれない.
高速走行では、C3より明らかに風切音が大きく段差も大き目だったが、やはりフランス車.
アクアやフィットのときのような心細さはない直安性能だった.
共通化しているはずなのに、なぜかタコメータとスピードメータの配置がC3と逆.
ワインディングに入ったので、マニュアルモードにしてシフトダウンしたら空振り.
何度やってもシフトダウンしないことに焦ったが、なんと手前方向がシフトダウンだった.
C3も208も+が上で−が下に表示されているのに、C3は+がシフトダウンで208は−がシフトダウン.
MT世代としては、208の方が体が覚えている動作にあっている.
C3のときに初めてMTモードを操作したときは、何で手前がシフトアップなのか違和感があったので、208の方が普通なのだろう.
普段は余り見かけないシトロエン車なのに、今日に限ってよくすれ違った.
その度にダブルシェブロンマークが目に刺さり、やっぱりシトロエンはいいなあと改めて好きになった.
実は、次は運転支援が充実しているクルマを考えていた.
コスパを考えるとアイサイト搭載車に行き着くのだが、どうしてもあのデザインを受け入れることができない.
シトロエンオーナーの多くが最近主流のどれも似たようなデザインを嫌っていると思うのだが、やっぱりクルマはエクステリアが命.
どんなに機能が充実していてもエクステリアに満足しないクルマではテンションが上がらない.
往復200キロのドライブで体も馴染んだころに再びC3に乗り換えた.
一度、シトロエンの味を知ってしまうと病みつきになる.
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